*月下  桜 の 世界*



コスモス短歌会 『桟橋』 115号詠み草など

忘備録として既に発表している短歌をしるしておきます。
おめだるいことですがご了承くださいませ。

コスモス短歌会 『桟橋』 115 号詠み草



    『実 家』


四本の電車乗り継ぎその前後バスにも乗りて実家へ向かう

ただいまと実家の前で言うことにためらいをもつ吾にありたり

ドーナツをみながら納豆食べようという父である摩訶不思議なり

多様な葉交じれる中の三つ葉のみ父の摘みきてお浸しにする

買うことを躊躇い買わぬ果物を実家にいるときふんだんに食む

お風呂にもローテーションがあるらしく今日は一番、二番と言いあう

両親の解きえぬパズルをするすると目の前で解くことの哀しも

背後より眺めて居ればうたた寝をしている父が椅子から落ちそう

海外のミステリー見て筋書きが分からんかったと言いあう父母

看取るべき親を亡くしし両親は夜中に平気で爪を摘みたり

真夜中にモーツァルトのメヌエット厨に響きポットの湯が沸く

朝七時ひとの気配に目を覚ます 半年ぶりかこの感覚は


*題詠  架空の地名を詠む

 過去世ではムー大陸の巫女という占いさえも信じてしまう


*アンケート 最近あったちょっとこわいこと

 玄関に父が帰ってきた気配がして「おかえり」と顔を出すと誰もいない。
 ということが、一度ならず度々あること。




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# by tsukisitau | 2013-09-16 21:14 | *短歌の世界*

コスモス短歌会『桟橋』 114号詠み草など

忘備録として既に発表している短歌をしるしておきます。
おめだるいことですがご了承くださいませ。


コスモス短歌会 『桟橋』 114 号詠み草


  『遊歩道』

暖かき日に誘われていざゆかん歩いて五分の烏原貯水池

ほほほほほ ほほほほけよと鶯のさえずり不意に近くよりする

ジョギングで過ぎゆく人に啼き止まずゆっくり歩む吾に啼きやむ

〈人〉という歩く木ならん山中のかそけき葉擦れの音に聴きいる

雀らの囀る声の賑わいに顔をいだせばふいに静まる

ごめんねと呟いて去るわたくしは雀になれぬにんげんである

水流にあらがわずして一方(ひとかた)に向きを揃える落椿たち

ずいぶんと遠くにおりぬ吾がこころ花をみれどもおもうことなし

何ひとつ揺るがすことのできなくて椿は〈つばき〉のままに咲きいる

どうしようもないさみしさにあてどなく通ったことなき道ばかり行く

あすからは雨が激しく降るという天気予報のことばを信ず

しびしびと冷たい雨の降る朝は小鳥の声の聞こえない朝



題詠  字足らずの歌

  水底(みなそこ)に沈みし村の供花のごと淵に浮かめる藪椿


アンケート  もし男(女)だったらどんな名前がいい?

見て美しく、口頭でも説明しやすい名前(かつ説明するたびに恥ずかしくならない文字)。
男性は同じ音でも漢字がいろいろあるから大変そう。



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# by tsukisitau | 2013-09-08 17:45 | *短歌の世界*

コスモス短歌会『桟橋』 113号詠み草など

忘備録として既に発表している短歌をしるしておきます。
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 コスモス短歌会『桟橋』  113号詠み草


   『冬 景』

雪遊びしてきたように花びらの先のみ朱(あけ)に染むる寒菊

数かぞえ円座している十三人わっと散らばる流星群に

猛禽に見定められし小禽のごと身をかわし逃げる少年

白き腹みせてこおこお啼きながら空をめぐれる飛行機一機

誰の手も触れえぬところに水鳥のぽかりぽかりと浮かぶ淀川

四面のテニスコートに四脚の審判の椅子西に向きたり

切り株は団栗載せて花添えて来客を待つ冬の日溜まり

ほんとうに美味しいものは正座して黙して口に運ぶのみなり

白子とはどこの部位かと尋ねくる隣の男の声の無邪気さ

徳利が風呂に入っているような枡に入って熱燗がくる

湯上がりの少しのぼせた徳利の真白き肌を拭く豆絞り

薄紅と儚き白を散り敷きて夜雨に濡るる一本(ひともと)の梅


*題詠 「日本人」

 二十年ぶりに訪ねし奈良なれば外つ国のひとに遅れて眺む


*アンケート
2013年に必ずやりたいこと

 生き切る。


*裏庭* (後扉の小言)

中高生のころ、家族旅行の旅先から河原
や海辺の石をもちかえり、神社に参拝す
れば素焼きの土鈴を自身の土産にするの
が常だった。結婚してのち、石たちは神
社におさめ、土鈴もほとんど処分してし
まったが、宮先生の書斎の書架に各地の
石がならんでいる写真を全国大会で拝見
し、はからずも思い出したことである。




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# by tsukisitau | 2013-09-07 18:34 | *短歌の世界*

コスモス短歌会『桟橋』 112号詠み草など

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コスモス短歌会『桟橋』  112号詠み草


    『清 書』

漢字典・国語辞典とも開きつつ原稿用紙に文字を埋めゆく

縦書きの手書きに未だ感覚を失ったままの吾の右腕

あんなにも原稿用紙に書きし頃吾にも在りしが何方(いずかた)へ消ゆ

詠み草を原稿用紙に書きはじめ何かちがうと手直しをする

詠み草を原稿用紙に書きはじめ五首めで大いに書き損じたり

書きながら漢字の形飛散して飛ぶという文字飛んで去(い)にたり

書くまえに漢字典にてひきなおすたとえば雀それと囀り

辞典ひく時には誘惑多きこと開いた頁の文字を読み居る

調べたき文字を忘れて辞典読む束の間の時にこころ憩いぬ

なんという漢字やったか開き見し面白き文字を忘れてしまいぬ

書きあげてみれば拙き吾が文字よ原稿用紙にほつほつとある

漢字典、国語辞典とも閉じたれば紅白をもて祝福されり



題詠
「小現実」を詠み込む

 花咲かば茄子は必ず実りたる小現実を歌に為さばや


アンケート
締切が迫るとしてしまうこと

過去4年分の作りかけの詠草を読み返す。あまりのヘボさにめげて
散歩に出かける。



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# by tsukisitau | 2013-09-05 20:45 | *短歌の世界*

「コスモス」2012年10月号内書評 『今日から歌人!』江戸雪 著

「コスモス」誌のなかに、「気になるホン・ほん・本」という書評コーナーがあり、初めて書評なるものを書かせていただきました。(推敲していただきました)


江戸雪著
『今日から歌人!』
 (すばる舎リンケージ)

 カバーには〈誰でも画期的に短歌がよめる 楽しめる本〉という小書きのある。
 第一部 「言葉に敏感になる」の章では、著者の短歌に対する厳しい姿勢が明確にされている。つまり、短歌は自己を照らし出す言葉の微光である、言葉によって描いた世界と現実とは同じになることはない、というところなどだ。さらに、何をどう短歌にしても今生きている自分の姿が透けてしまう、そのことを覚悟して作るのが歌だ、ともいうのだ。
 第二部 「短歌の技法を知る」では、海・雲から車道・勝ち負けなど、独自の多様なテーマで現代短歌を鑑賞しつつ、そこで使われている技法について、細かく実例にそった解説がなされる著者の鑑賞に引き込まれつつ歌の楽しみ方を学べる。
 短歌を忘れている時間をいかに濃密に生きるかが短歌を作るために大切だ、という著者のことばに、歌人としての目指すべきあり方を窺うことのできる。単なる入門書でなく、歌人・江戸雪の心からの声が聞こえてくる一冊である。



*歌人ってなんだろう、とつねづね思っていたことですが、その後も「歌人」ってなんだろう、と何度も考えてしまいます。
歌を数首詠めば歌人、ではないし、歌集を出したから歌人、でもない。
歌壇で認められたら歌人か、選者になれば歌人か?
歌で生活している人が歌人だとしたら、ほとんどいないんじゃないだろうか。

今は、自分の歌を詠むだけでは事足りず、人の歌の評をしたり、評論を書いたり、対談をしたり、エッセイを書いたりとなんやかんやこなさないといけないようで、そういうマルチプレイヤーを歌人というならば、なんだか歌人から遠ざかっているような気もします。

作家と歌人はどうしてこんなに隔たりがあるのだろう。。。

生活のなかで、歌を詠まずにいられない人が歌人?
だとしたら、きっとわたしは歌人なんだろう。



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# by tsukisitau | 2013-09-05 20:37 | *短歌の世界*


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