*月下  桜 の 世界*



虹色短歌投稿詠み草 18回~24回

防備録として記しておきます。

エブリスタというページに小島なおさんのエッセイと虹色短歌というコーナーがあります。
そこに提出したものです。
未発表作に限らないとのことなので、
*印はコスモス短歌会で採用された詠み草を提出しています。


「画」第18回

手のはえた鯰の顔が真面目すぎ子供らよりもあはあは笑う

ルノアールの乙女の頬の色をもつ夕暮れの雲輝きにけり



第19回「歳」

*三度来てやっと入店叶いたりカウンターのみの近所の寿司屋

*如月に「尾瀬の雪解け」、下仁田葱喰いつつちびちび盃を重ねる

*白髪(はくはつ)の翁・媼が笑みあってマンゴーパルフェをわけっこしてる



第20回「椿」

下町の椿はどこか人に似て家の門(かど)にて語り掛けくる

蝋梅を見んと出かけし公園の椿に見惚れ初志を忘れる

子どもの手踏んでしまいし感触につい謝りぬ 落ち椿らに (採用)

白椿ふくらふくらみ桃色のちろりと舌を出して笑いぬ


選んでいただきました。

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子どもの手踏んでしまいし感触につい謝りぬ 落ち椿らに
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月下 桜さんの作品。

落ちた椿を踏んだ感触が、子供の手を踏んだ感触に似ているという、感覚の優れた作品です。

椿というのは、花びらが散るのではなく、花がまるごとぼとっと落ちますので、たとえ足の裏でも、重なる花びらの質感まで十分感じることができます。

結句の「落ち椿らに」という部分、口にするときやや詰まるので、以下のようにすると自然な流れになります。

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子どもの手踏んでしまいし感触に落ちし椿につい謝りぬ
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第21回「火」


サイフォンの下にゆれたるアルコールランプのほのおをぼんやりみており

煎餅を焼くかのように手のひらをひっくりかえす焚き火囲みて

しんしんと凍てる町家に炭つげば火箸より熾(おき)に降れる粉雪

ゆるゆると描かれてゆく大の字を見つつ思うことのあれこれ



第22回「桜」

*レジ袋左右に提げたおっちゃんが枝垂桜の下にたたずむ

*このまんま桜になってしまいたい そうして貴方を包んでいたい

またきっときてくださいねというごとく枝垂れ桜は指にふれたり

音もなく散るはなびらは地に着けばさらさらと鳴る吾の足元に


第23回 「光」

*朝起きて光を浴びて目を閉じる 宇宙のなかに今生まれたの

*線路脇黄花コスモス揺れ眩し扉付近に立ってる理由

*赤としかいいようのない赤に咲くゼラニウム眩し梅雨晴れの園

曇天の朝にも東に手を合わせ頭を垂れる媼おりたり



第24回  「動物」

*猫なりに気をつかいつつ生きている 砂浴びの順を伏せ待つ黒猫

*なにゆえにいきているのか考えるふうな顔して猫 糞をひる

*縞リスを飼ってもいいかと立ち止まる君の不在の日曜の午後

*足元に纏わりつきし犬たちのリードは絡みて一本となる

*意地を張り地面に伏せし犬かかえ少女は歩く夕暮の町
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by tsukisitau | 2012-09-02 22:57 | *短歌の世界*
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