*月下  桜 の 世界*



タグ:短歌 ( 45 ) タグの人気記事


8月7日合同歌会「大阪学生短歌シンポジウム」参加報告。

8月7日に大阪中央公会堂にて開催されました、
合同歌会「大阪学生短歌シンポジウム」参加してまいりました。

テーマは「話し言葉と文語」。
現代短歌には「話言葉」「昔の言葉」「その両方」で読まれた作品がありますが、
あなたはどうですか? 
歌会形式で互いの作品を批評しつつ、「言葉」を通して短歌の明日を語りあい、
会派を超えた交流を深めましょう。

とのことで、夫と参加いたしました。


大阪府立大学教授 村田右富実氏は「七夕歌」の時代の変化を例に歌の変化を示唆してくださいました。


アララギ派主宰、浄土真宗高田派法主 常磐井猷麿氏は歌の叙情性の欠如をさまざまな事例から示唆してくださいました。


そのあとはコメンテーター諸氏がかたりあってくださるものとおもいきや・・・
村田氏・常盤井氏にくわえ、短歌新聞社の玉城さん・「解放区」「日月」所属の三原由起子さん・「未来」所属の大辻隆弘さんと黒瀬珂瀾さんが主催者の田中教子さんの振りにより提出した詠み草を寸評、その直後に詠み人自解が指名されてくるという。。。恐怖の歌会でありました。


わたしの提出詠み草は、

  僕たちは言葉に纏わるあれこれも遠心力で振り切ってゆく

と、一応テーマに沿った歌を提出させていただいたのですが、
常磐井氏には「うーん・・・これは・・・」と首をひねられ、大辻氏には「遠心力がねぇ・・・」と・・・。
はぅ~・・・こわい。。。

まぁなんとかかんとか乗り切りました。

夫が隣に居てくれて心強かったです;;


これを機会にご縁をいただいた方々もいらっしゃいますので、
勇気をだして参加させていただいてよかったとおもいます。
ありがとうございます。


いままでぱらぱら数首読んでは放置していた歌集たち(北原白秋・斉藤茂吉・宮柊二・・・)も
しばらく集中して読もうと、枕元に常備してあります。(辞典も・・・)
葛原妙子全歌集もスタンバイしております。
夏休みの宿題みたいですね。
そうそう、古文文法もすっかりわすれているので、古語辞典と古文文法の参考書にも取り掛かっています。
書写もはじめました。
やってみようとおもったことはなんでもやってみようとおもいます。
歌のせかいがよりふかくたのしめたらいいなぁとおもっています。





多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-08-13 23:06 | *短歌の世界*

廃村を告げる活字に桃の皮 ふれればにじみゆくばかり 来て  東 直子

     廃村を告げる活字に桃の皮 ふれればにじみゆくばかり 来て    東 直子




わたしのみた風景です。




高校生の女の子。


食後のデザートの桃はいつもおかあさんが用意してくれる。
くしがたに切ってあってフォークで刺してたべるのだ。
それはそれでおいしいんだけれど、西瓜をスプーンでちまちまと種をとりながら
一口づつ食べるのと似ていて、「なんだかちがう」のだ。

桃も西瓜もぼたぼたと指や手や顎なんかを果汁をしたたらせながら
前屈してかぶりつくのが「ただしい」食べ方だとおもう。


きょうは夏休みで、うだるように暑くって。

なんかないかな~って冷蔵庫をあけたら桃があった。

今日こそ、「ただしい桃」のたべかたを実践するにふさわしい。


適度に冷えた桃はわたしがいうのもなんだけど、少女の肌のようで、
うっとりする。
色もすてきだし、産毛すらかわいらしい。
それにいいかおりがする!
これは少女といわずしてなんといおうか。
手にとって眺めているだけでうっとりする。


食卓に無造作におかれた新聞の山から適当にひとかたまりを取り出し、
じっくり桃を鑑賞してから皮を剥く。

この皮を剥くのもたのしい。

夏休みに日に焼けた肌の皮を剥くのがたのしいように、
薄く薄くちぎれないようにぺろーんと剥いてゆく課程が楽しい。
集中力を最大限に発揮して慎重に剥くすがたは、
まるで日本画から和紙を剥離するときの緊張感に似ているではないか。

すぐちぎれてしまったときはかなしく、くやしい気持ちすらする。
大きくめくれたときにはそのまんま保存しておきたい気分にすらなってくる。


うまく剥けたところから、かぷりとくちをつける。
口のおおきさに適度にあわせた範囲を剥いていくのがちょうどよい。
あまり剥きすぎると、汁が滴りすぎるから。

ひんやりとした甘美な桃の香りが口のまわりに漂って、しあわせなきもちになる。
桃が不老長寿の果物だったり、邪気をはらったりするのもわかる気がする。

歯の隙間に繊維がつまるのが難点だが・・・




二口目をかじるころ、わたしは手元にきがついた。
桃の汁が垂れている。
皮をおいたところも滲んでいる。
新聞の下の文字がみえる。



廃村  



廃村って 村がなくなるってことかな。

だれもいなくなるのかな。
だれもいなくなったのかな。
それとも、ダム建設かなにかで移転することになったのかな・・・?

廃抗とか廃校とか廃業とかはなんとなくわかるようなきがするし、
しかたないよねっていう歴史の必然性みたいな雰囲気も感じる。

廃村って・・・よくわからない。
規模が大きすぎるからかな。
廃町もないし、廃国もないもんね。


桃を手にしてぼんやりしていたら、小さな女の子のちいさな声が聞こえたような気がした。


「来て」・・・


え、なに・・・?


「来て」・・・


わかんないけど、たしかにきこえる。ような気がする。

「来て・・・きこえたでしょう」

泣いているちいさな女の子。
黒髪のおかっぱ頭。薄紅の着物に赤い帯。

「この村がなくなってしまうの。」

「この村にだれもいなくなってしまうの。」

「わたし、ずーっとずーっとここの村の家で暮らしてきたの。
わたしのこと、みんなたいせつにしてくれたの。わたしもみんなのこと大切にしたよ。
ずーっとずーっとそうやって暮らしてきたの。」


「この村がなくなってしまうってきいたわ。わたしはこの村からでられない。だから・・・来て・・・」


「来て・・・」


「来て」




桃を持った手首から腕をつたって肘から、
ぽたぽたと汁が垂れる。
女の子の涙のように。
桃も熱をもってきているように感じる。
少女の頬・・・?

わたしは身動きできない。
桃を片手に汁を滴らせて。
どこへもゆけない。
来て。わたしをこの時間から抜け出させて。





(2010・08・05)




*よんでくださってありがとうございます。




多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-08-05 22:38 | *短歌の世界*

アクリルの白いコートを汚す雨 好きってそういう意味じゃなかった   野口あや子

     アクリルの白いコートを汚す雨 好きってそういう意味じゃなかった    野口あや子




わたしの見た風景です。





大学生~社会人20代後半の女の子。



一応、言っとくけれど、つきあったりしたのははじめてじゃないよ。
告白されて、「うん」っていって、一緒にでかけたり、美味しい店雑誌で探してふたりではいってみたり、
雑貨店で「これ、いいよね」ってわらいあったりしたこともある。それって、デートだよね?
きらいじゃなかった。ふつうでもなかった。
一緒にいて楽しかった。
そういうのが、「好き」なんだとおもってた。


でも、それは「好き」なんじゃなかった。


どきどきして、ときめいて、姿をみかけるだけでも声をきいているだけでも、
おなじ場所にいるだけでも、そのことをおもいだすだけでにやけて幸せになれちゃうくらい「好き」になった。
だから、告白した。
OKもらった。
死んでもいいっておもう位、うれしかった。







つきあうって、どういうことかわかってなかった。
ちょっとした物言いで気まずくなって口を利かなくなる時間とか、
どうやってあやまれば、そもそも、何におこっているのかわかんないっていう、
つらいつらい拷問みたいな時間があることとか。


本当は、本当は、わたしのこと好きっていってくれているけれど、
私にあわせてくれているだけなの?っておもったり。
そもそも、わたしのどこが好きなの?
自分でも自信ないのに。
他の人のことを好きになっちゃったりしたらどうしよう。。。
やめて!わたしを選んで!!って言えるかな。
まっすぐ言える自信がないよ。。。






うわっつらを装っていることに気がついてしまった。
つるつるの、すこしの汚れなんてすぐにおちてしまうアクリルの。
なんにもしらない、真っ白なコート。
そういうのを、装って、いままで生きてきていたこと。


汚れないって、いつまでも真っ白だとおもっていたアクリルの白いコートも雨にぬれたら汚れるってこと。


涙の雨。
後悔の雨。
怒りの雨。
不安の雨。



雨ってぜんぜんきれいじゃなかった。
好きもぜんぜんきれいじゃなかった。





(2010/07/28)




*よんでくださってありがとうございます。




多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-07-30 09:53 | *短歌の世界*

指からめあふとき風の谿は見ゆ ひざのちからを抜いてごらんよ  大辻隆弘

    指からめあふとき風の谿は見ゆ ひざのちからを抜いてごらんよ   大辻隆弘



私の見た風景です。


先日、『ハウルの動く城』を観たからでしょうか。
お年頃の男女二人が指をからめて立って風景を眺めているとおもったら、
ふわりと空へと浮き上がるイメージです。
ちょうど、ソフィーがハウルに肩に手をまわされたまま空を歩いてバルコ
ニーにふわりと降り立つような。

それから、天空の城ラピュタで、パズーとシータがグライダーにのって懐か
しい故郷へ滑空してゆくような。
そういえば、その前の「バルス!」の破壊の呪文をふたりでとなえるとき
も、指を絡めあい、ラピュタは崩壊し、世界樹とふたりはぐんぐん空へと昇
っていくんでしたよね。

加えていえば、風の谿(かぜのたに)といえば、ナウシカでしょうか。
彼女もメーヴェという軽飛行機を操縦しますが、機械に乗っているのでは
なく、風になっている感じですよね。
最後の場面でもこどもたちにグライダーを教えていました。
そういう風景が最初にみえました。

それからシャガールの浮遊する恋人たちの姿。






指を絡めあうふたりは、おなじ方向・おなじ気持ちで立っている。
無心に。
ただ、一緒の時空間を共有しているだけで満ち足りている。
視線は地平線や空を、みているのではなくて、
「風の谿」かぜのたに、すなわちとても開放的でここちよい地点に二人で
立っている。

お互いの存在がおなじ温度で溶け合うように。


ひざのちからを抜いたらどうなるか。



かっくん、ってなる。
そしてからだは反射的に斜め上に伸び上がる。
そう。
空にむかって。


ふたりだったら、なんだってできる。
なんだって、できるんだよ。






*よんでくださってありがとうございます。



多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-07-27 21:40 | *短歌の世界*

梅雨明けの空をうつしたみずたまり間違ったことしてみたかった  瀬波 麻人

   梅雨明けの空をうつしたみずたまり間違ったことしてみたかった   瀬波 麻人






わたしのみた風景です。




中高生の学生~30台社会人。



あんなにどんよりとした空と降り続いていた雨はどこにいってしまったんだろう。

一気に夏が来てしまった。
すべてに色が戻ってきてしまった。
眩しい。
木々の緑も。
青色に輝く水溜りも。
漆黒のアスファルトさえ。
眩しすぎる。


どんよりとした梅雨の間になら、いつもはできない『もやもやとして考えていたこと』、
そう、押し込めるしかない気持ちとかぐちゃぐちゃの感情とか出せたような気がする。
出しても雨がまた何事もなかったように洗い流してくれる。
どんよりしたこころも雲に紛れ込ませてしまえる。


そういうことに気がついたのは、つきぬけるような青空の下にさらされたからだろうけれど。






多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-07-26 19:36 | *短歌の世界*

電話口でおっ、って言って前みたいにおっ、って言って言って言ってよ 東直子

 電話口でおっ、って言って前みたいにおっ、って言って言って言ってよ   東直子



わたしのみた風景です。



ちょっと親しくなりはじめた彼んちに「用事があって」電話する。
もちろんおたがい「すき」とか告白なんてしていないよ。
ちょっときになってきただけだもん。
おかあさんでたら緊張するなぁ。。。やだやだ><
プルプルプル・・・
プ。
あ、つながった。
「あ、あの、00大学でご一緒しています東ともうします。00くんは・・・」
「ご在宅でしょうか」って言おうとしたとき。


「おっ」
あ、彼の声だ。
あぁよかった。お母さんじゃなくってw
それに「おっ」って、なんだかわたしからの電話がうれしいみたいじゃない?w
実はかかってこないかと期待して待ってたみたいじゃない?w
なんか、うれしいな。わたしからの電話、よろこんでくれてるんだ。



・・・・・・・・・



いまはさ、お互い好きって告白しあってつきあっちゃってるし、待ち合わせたり
電話かけあったり、メールしたりしてるんだけど。
もうそういうのが日常になっちゃってるんだよね。
携帯だったらお母さんがでることもないしさ。
だから、あのとき緊張してかけた電話にうれしそうにでてくれたのがとってもうれしかったの。
とってもとってもとってもうれしかったんだ。
いまになって、あのときのどきどきしたきもちが新鮮に感じちゃうこともあるんだよね。
うん。またききたいな。
どういうふうにしたら言ってくれるかなぁ~。。。ちょっと作戦考えておこうっと。




こんな風景です。

わたしは「おっ」の歌が好き。
「言ってよ言ってよ」っておねだりしているのも「おんなのこ」だなぁっておもうし。

しかし、東さんの歌は難解なものが多いです><
このごろは小説もかいておられるそうで、きっと東さんワールドがあってこそ、エッセンスが短歌という形になっているんだろうなぁっておもいます。


(2008年12月03日)



*めっちゃわたしワールドなものをお目通しくださってありがとうございます。

そろそろ蓄積してきたのがなくなってきたので、また難解かつイメージ・ものがたりのうかぶ歌を探してまいりたいとおもいます。
「この歌からどんなものがたりがみえる?」という歌がありましたらぜひご紹介くださいませ。(非公開メッセージでおねがいします)



多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-07-15 20:03 | *短歌の世界*

あの夏の数かぎりなきそしてまたたつた一つの表情をせよ  小野 茂樹

あの夏の数かぎりなきそしてまたたつた一つの表情をせよ   小野茂樹





わたしの見た風景です。



あの夏。といえば、だれもが思い出すだろう。
サッカーワールドカップ。岡田ジャパンの熱いたたかいを。
激闘は数限りない表情をうみだし、その表情たちはたったひとつでしかありえない。
真摯に不断に積み上げてきたものがあり、
世界の大舞台にたってこその極限の緊張感のなかでの表情が、
わたしたちをも感動させ、よろこびと、興奮と、そして悔しさを、
おおくのなかまと共有することができたのだ。


かぎりなきそしてまたたつた一つの表情をみせてくれて ありがとう。






あの夏にはまだちょっと早いかなとおもいつつ。

夏といえば、甲子園とかかな。
それとも、大切な人との思い出のある夏かな。

「表情をせよ」とかいわれてもねぇ・・・w
できないよね。普通。
どんな表情をしているのか、じぶんでもわからないし、
大抵はぼんやりしているか、ゆるくわらっているか、影響のない顔しているとおもう。

でも、なにかに必死になっているときの表情は、
その人の人生すべてがあらわれてきているかのようにおもう。これまで培ってきたものすべて。
そういう表情をみることができたときって、やっぱり共感するし感動する。
そんなふうに、ひとのこころをうごかすような、表情をできるだろうか。
わたしにも。
きっと、できるんだとおもう。
まず、みぢかな一番大切なあのひとに。


2010年7月1日



*よんでくださってありがとうございます。

多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-07-01 19:17 | *短歌の世界*

失恋の〈われ〉をしばらく刑に処す アイスクリーム断(だ)ちという刑 村木道彦

     失恋の〈われ〉をしばらく刑に処す アイスクリーム断(だ)ちという刑   村木道彦




 わたしのみた風景です。


  
   年齢18歳~35歳くらいの男性。
   女性とのお付き合いは実ははじめてだったんだ。
   いや、結構もててた時期もあったんだけど、
   本気で好きになった、っていうのがはじめてだったんだ。
   好きっていうより、本気で愛していた。今も愛している・・・かもしれない。
   
   失恋って、歌でも人の話でも、ドラマでも漫画でもありふれてて・・・。
   なんか、うそくさいっておもっていだんだけど。
   やっぱ、いまそういう歌とか聴いたら泣いちゃうよ。。。
   そうそう、そうなんだよ~!って。

   くるしいね。
   せつないね。
   こころが いたい。

   刑罰うけてるみたいだね。
   いや、彼女を責めてるんじゃないよ。
   しばらく、こんなくるしい気持ちがいつも続くんだなぁって。

   だから、結構夜に買ってたアイスクリーム、しばらくやめようとおもうんだ。
   アイスって、なめらかでひんやりして、なんか、そっと溶けて、落ち着くんだよね。
   ほっとする、っていうか。

   それに 「愛す クリーム」なんて。
   
   コンビニでみただけで、号泣するかもしんないし。

 




 ここでの「アイスクリーム」の意味。
 最初、「ソフトクリーム」かなぁとおもってました。性的なイメージの連鎖があるからです。
 でもソフトクリームではソフトすぎてだめなんでしょう。
 アイスクリームもハーゲンダッツのコマーシャルなどはかなり性的です。
 そもそも飲食と性とはつながりのふかいもの。
 ひんやりとしたなめらかな感触と女性の肌などとの想像の連鎖があるものとおもわれました。
 そして、ことばのなかに「アイス」-「愛す」が仕込まれています。
 もう愛なんて(しばらくは しない)! という決意のあらわれかもしれません。

(2010年06月11日)




多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-06-29 18:30 | *短歌の世界*

水風呂にみずみちたればとっぷりとくれてうたえるただ麦畑 村木道彦

   水風呂にみずみちたればとっぷりとくれてうたえるただ麦畑    村木道彦




わたしのみた風景です。




ひさしぶりに銭湯にきた。名前は「ひばり湯」。

お気に入りはサウナだ。じっくり時間をかけてあしたのジョーみたいにうなだれているのが好きだ。
サウナで火照って汗だくになったところをかけ湯(かけ水?)して水風呂にはいる。
水はたっぷり張られている。とぷんと浸かる。

あー・・・きもちいい。
歌う歌は麦畑。
ドリフターズの「だれかさんとだれかさんが むぎば~たけ~♪」だ。
http://music.yahoo.co.jp/lyrics/dtl/KAA001383/AAA195503/
なんでこんな歌かって?
そりゃ「ひばり湯」だし。

いやいや、それよりもね。
サウナで汗だくになることとか、熱くなった己がたっぷり張られた水にゆっくり浸ってゆくところとか、
情交めいているよね。
だから「麦畑」なんて歌いたくなるんだよね。
え。。。
そういう連想だったのか。。。。w
自分ってわからんもんだな~。





補足しますね。


最初に疑問におもったのが、「水風呂にみずみちたれば」です。

そもそも、わたしは水風呂なんて入らないし、たっぷりとも張らない。
(しかも、水風呂にみずがみちているのは、馬から落ちて落馬して、っぽくないですか?)

水風呂をみるのは銭湯だけですし、あそこならいつでもたっぷり水が張られている。
なぜならサウナがあるから。
サウナと水風呂はセットなのです。
サウナで「あち~!!!」と限界まで耐えて、ざんぶと水風呂にはいる。(のを繰り返す)のが
男のたのしみなんじゃないかな~とおもったりしています。
男湯にはいったことはないですが、サウナって男の人率高いことがおおいし、なんか、修行僧みたいに
我慢大会みたいにはいってませんか・・・?w
すぐのぼせるわたしには、よくわからないたのしみです。。。。



その次の「とっぷりと」は みずみちたればーたっぷり の連想と掛けてあるようにおもわれます。
ゆえに、「とっぷり」も「くれて」に掛けてあるのでしょう。このあたりはことば遊びのようでもあります。

その次の「うたえるただ麦畑」は、『麦畑』の鼻歌なんだとおもいました。
一番最初にうかんだのが、上記の歌です。
きっとこの部分だけをくりかえして歌うんじゃないでしょうか。

そして、全体的にみれば、情交を暗喩しているように感じられました。



2010年06月13日
[PR]
by tsukisitau | 2010-06-25 21:29 | *短歌の世界*

カフカ忌の無人郵便局灼けて頼信紙のうすみどりの格子 塚本邦雄

    カフカ忌の無人郵便局灼けて頼信紙のうすみどりの格子 塚本邦雄



わたしの見えた風景です。

そもそも「頼信紙」とはどんなものか・・・と検索。
「頼信紙」

カフカの命日は6月3日。


カフカ忌の無人郵便局灼けて頼信紙のうすみどりの格子



カフカ忌の無人郵便局 灼けて頼信紙のうすみどりの格子
と、区切れているのだとおもいました。
時代背景はよくわからないのですが、ノスタルジックな空気です。

無人郵便局の窓辺に置いてあった、あるいは吊るしてあったやけて黄ばんだ電報依頼紙の桝目が(原稿用紙の桝目のように)うすみどりの格子が消えそうになって残っている。
いつか存在そのものがきえてしまう、いつかではなく、この瞬間にも。

カフカのたまわく。
「わたしが生涯を費やしたのは、私の生涯を粉砕せんとする自分を 阻止するためだった」
『夢・アフォリズム・詩』 吉田仙太郎 編訳 平凡社 1996
または、
「(書いたものはすべて焼却してくれ、)そうすればぼくが作家だったという証拠がなくなる」

郵便局は書いたものを誰かに送り届けるところ。
電報をだれかに託してだれかにつたえるということ。
書いたものを届けるということは、自分の存在を誰かに届けるということ。
それすらもこの時空では揺るいで、消えてしまいそうであるという不安定な感覚。
書くとはなにか、つたえるとはなにか。
根源的な問いが秘められているように感じられました。




時間が経って、うけとったものたちです。

頼信紙に書く。それは原稿用紙にじぶんの思い・思考そのものをとどめることに等しい。
さらには、限られた文字数にそぎ落として、伝えたい核を閉じ込めるという行為である。
それは限りなく短歌の歌を詠むことに近い。
思考つまり自己を文字としてうすみどりの格子に閉じ込める。
これで時空間が限定されてゆるぎないものになる。

ところが。

その頼信紙がやけている。
やけているということは、ながらく、そう、ものすごくながらく、だれもそれをしてこなかったことの象徴である。

そして、無人郵便局。
書いたところで、伝える手段がない。
郵便局員にも他の客にもみられることがない。
自己完結の世界。
正確に伝達できないもどかしさ。
その現状のメタファ。

カフカ忌。
自己の思考の記録としての書いたものの焼却の要求。
作家つまり表現者としての自己否定。
なんのために表現したのか。
なんのために表現するのか。
表現が正確に自己を表現できているのか。
そしてそれは正確に伝えたい人のもとへとどくのか。
さまざまなことの懐疑と否定。
うすみどりの格子にとじこめられたそぎ落とされた自己。
その存在意義のなさ。

そもそも永らくなにもかきこまれていないではないか、
なにもつたえられてこなかったではないか、という憤りにもちかい思い。


深読みしすぎでしょうか。
いまのわたしのうけとったメッセージです。

(2010年06月06日 23:43)


この歌について
ある方からこのようなメッセージが発せられています。
どうぞどんどんかきこんでいただけましたら幸いです。

月下  桜



なぜ、「カフカ忌」なのか。なぜ「無人郵便局」なのか。なぜ「灼けて」なのか。

以上の私の疑問に関して、知識の、お考えのおありの方、例え一つでもよろしいのでお言葉を賜りたい(たんなる個人的な想い、感想でも結構です)。 
関連して、なんなりとお言葉を戴ければありがたい。

追記
塚本邦雄の「カフカ忌……」の歌について
① 自注の所在をご教示ください。
② 荻原裕幸・坂井修一・村木道彦の書き物はお陰で読ませて頂きましたが、このほかにどなたかが書かれたものがありましたら、その所在などご教示ください。






多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。

にほんブログ村 写真ブログへ
[PR]
by tsukisitau | 2010-06-19 20:52 | *短歌の世界*


心惹かれた素敵なものたちを一緒に楽しんでいただけたらうれしいです。
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
メモ帳
多くの人にも、のんびりした時間をおとどけしたいので、ブログランキングに参加しています。
立ち寄ったときに、それぞれぽちっとクリックしていただけるとありがたいです。
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 写真ブログへ

いつも応援ありがとうございます。

*『お散歩かめら塾』はじめます。詳細・お申し込みは「告知」のカテゴリーからよろしくおねがいします。

*タグ・カレンダー(さかのぼってみることができます。日を指定するとその記事をみることができます)は、項目がリストになって、見たい記事を選んでみることができます。
*カテゴリーは、最新の記事から順にすべてのページが開きます。

*神社・旅行の記事は風景にはいっています。

いままでの記事・写真はこちら。
「月下 桜 の 世界」

お時間のあるときに、のんびりしていってくださいね。

*私のブログ*
「月下  桜 の つぶやき。」
「ひかりのことば」
「関西 てくてく・もぐもぐ」

『光りは内にあり』
惟神霊幸倍坐世〓彌榮〓
かんながら たまちはえませ

神のように天に恥じない行動と言葉でもって動きます。さらに人智では及ばないところは、よろしくお導きくださいませ。

タグ
カテゴリ
以前の記事
最新のトラックバック
月下  桜さんの歌
from 麦太朗の題詠短歌
鑑賞:003「助」(トラ..
from a swallow unde..
鑑賞:002「一日」(ト..
from a swallow unde..
鑑賞:001「笑」(トラ..
from a swallow unde..
中秋の名月
from PIPEDREAM別館
【鬼の腕・宗旦槿(そうた..
from 妙花抄(三)
アガパンサス
from ずっと大分が好きだ
ライフログ
お気に入りリンク♪
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧