「コスモス」2012年11月号の「9月号の10首(あすなろ集・その二集)」のコーナーに取り上げていただきました。
抽出・総評は才野 洋さん、指名者評は高野 公彦さんです。
さやえんどう色した椅子が真四角に一粒一粒並んでおりぬ
さやえんどう色した椅子が一つ一つ整然と並び、真四角になっている、と歌っている。
例えば幼稚園の教室とか、あるいはもう少し大きいホールで、さやえんどう色の椅子がたくさん並び、
上から見ると真四角に見える、そんな風景か。幾何学的だが柔らかい不思議な景。(高野 公彦)
総合病院の待合ロビーは長椅子が多い。場所によっては背もたれもない。
ある一角の六つほどの椅子たちは背もたれも肘掛もある一人用の椅子たちで、
爽やかなグリーンピース色だった。
「ひとり分」を確保してくれる椅子が数脚あることがひとりで待つ私のこころを守ってくれた。(月下 桜)
「緑」とは言わず「さやえんどう色」と言ったことで「サヤエンドウのような椅子」とまで連想が広がる。
例えば、豆が莢の中にきちんと収まっているように、きちんと並べられた椅子であるとか。
そしてまた、この初夏の味覚を味わう爽快感に似た感覚をもたらしてくれる椅子であるとか。
ただ一首のなかに、そのような主観的感覚を表す言葉があればもっと良かったと思われる。(才野 洋)
*詠んだ歌がどのように伝わっているのかを伺う機会はとても少なく、貴重な体験でした。
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