「コスモス」誌のなかに、「気になるホン・ほん・本」という書評コーナーがあり、初めて書評なるものを書かせていただきました。(推敲していただきました)
江戸雪著
『今日から歌人!』
(すばる舎リンケージ)
カバーには〈誰でも画期的に短歌がよめる 楽しめる本〉という小書きのある。
第一部 「言葉に敏感になる」の章では、著者の短歌に対する厳しい姿勢が明確にされている。つまり、短歌は自己を照らし出す言葉の微光である、言葉によって描いた世界と現実とは同じになることはない、というところなどだ。さらに、何をどう短歌にしても今生きている自分の姿が透けてしまう、そのことを覚悟して作るのが歌だ、ともいうのだ。
第二部 「短歌の技法を知る」では、海・雲から車道・勝ち負けなど、独自の多様なテーマで現代短歌を鑑賞しつつ、そこで使われている技法について、細かく実例にそった解説がなされる著者の鑑賞に引き込まれつつ歌の楽しみ方を学べる。
短歌を忘れている時間をいかに濃密に生きるかが短歌を作るために大切だ、という著者のことばに、歌人としての目指すべきあり方を窺うことのできる。単なる入門書でなく、歌人・江戸雪の心からの声が聞こえてくる一冊である。
*歌人ってなんだろう、とつねづね思っていたことですが、その後も「歌人」ってなんだろう、と何度も考えてしまいます。
歌を数首詠めば歌人、ではないし、歌集を出したから歌人、でもない。
歌壇で認められたら歌人か、選者になれば歌人か?
歌で生活している人が歌人だとしたら、ほとんどいないんじゃないだろうか。
今は、自分の歌を詠むだけでは事足りず、人の歌の評をしたり、評論を書いたり、対談をしたり、エッセイを書いたりとなんやかんやこなさないといけないようで、そういうマルチプレイヤーを歌人というならば、なんだか歌人から遠ざかっているような気もします。
作家と歌人はどうしてこんなに隔たりがあるのだろう。。。
生活のなかで、歌を詠まずにいられない人が歌人?
だとしたら、きっとわたしは歌人なんだろう。
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